宮崎伝統野菜『糸巻き大根』生産風景
みなさんこんにちは、百姓隊の谷口です。
今回から伝統野菜というタイトルで自分達の思いや生産・加工・販売活動などすべてに渡り皆さま方とお話や情報交換などが出来ればいいなと考えております。
今回は、自分が何故伝統野菜の大切さ、貴重性などに気づいたかをお話しようと思います。
最初に、宮崎伝統野菜について関わったのが『佐土原ナス』でした。
宮崎に伝統野菜という野菜がどのくらいあるのは調べていたら、ちょうど宮崎県総合農業試験場の副場長をされていた富永さんがタキイ種苗さんから依頼されて地方野菜大全という本を書かれているのに気づき、すぐご自宅にお電話をしてお会いしてからが始まりでした。
ご自宅でお会いするとすぐ、「昔から現存する”佐土原ナス”の復元をするから一緒にやらないか」とお声をかけていただいたのが始まりでした。
それから最初に試験栽培をされていた宮崎佐土原ナス初代会長の住吉の外山晴英さんと私が初代事務局長としてメンバーを募り、10名ほどで生産開始したのが平成14年ごろだったと思います。
最初のころは、捨てるナスが多くてみんな苦労しました。また、スーパーで販売会をさせていただいてもみんなに認知されていないので売れなく安くでしか売れなかったことを思い出します。
また、当時生産者メンバーと一緒に熊本県の農業試験場に伝統野菜の「熊本赤ナス」の視察に伺った時に熊本県の担当者から「熊本の赤ナスは宮崎県の佐土原ナスが親でルーツなんですよ」と言われ驚き、更に次の一言が私の伝統野菜との関わりを深めました。
「熊本県も一生懸命伝統野菜の保護に取組んでおります。もちろん宮崎県の皆様方も一生懸命に取組んでおられるんでしょう」と言われたとき正直今からですとは言えず恥ずかしい思いをしたことが原因でした。
それから宮崎に帰り、外山さんと一緒に県総合農業試験場に熊本県の現状などを報告し、力をかしていただけないかと相談したら「費用対効果の面や職員の人数などの面で難しいので無理」と言われ、それじゃ自分達で宮崎県の植物遺伝資源の保護と伝承に取組むしかないなと、伝統野菜の世界に入っていつた次第です。
この世界は、奥が深いのでやればやるほど面白いですよ。
百姓隊 谷口寛俊