宮崎では、昭和30年代以降の高度成長期時代により、野菜の大量生産・消費が必要になり、多くの野菜が一代交配品種になりました。
このような状況の中で、地域の食文化や気候風土に根ざし代々受け継がれてきた伝統野菜の多くは今や絶滅の危機に瀕しています。
私たちは長い時間をかけて地域に定着した貴重な生物多様性を伝える遺伝資源的文化財産でもある伝統野菜の復元と栽培研究に取り組んでいます。
故郷の味・宮崎の食文化を伝える各地の伝統野菜をこれからも愛して下さい。
宮崎県には、戦前より地域の食文化や気候風土に根ざし代々受け継がてきた宮崎伝統野菜と言われている貴重な植物資源的文化財産でもある伝統野菜が約35種類ぐらいあると言われています。
しかし,昭和30年代以降の高度成長時代により野菜の大量生産・大量消費が必要となり多くの野菜が一代交配品種になり今や絶滅の危機に瀕しています。
最近では,よく見かけるようになった「佐土原ナス」や「糸巻き大根」や「イラかぶ」「平家かぶ」「日向黒皮かぼちゃ」「鶴首かぼちゃ」「都がら」「白ナス」など味や見た目に特徴のある伝統野菜がたくさんあります。
今後こういった伝統野菜が一般に普及していくには、生産者の確保、食べ方、販売先の確保と販売プロモ-ションが一体となって取り組んでいくことが重要なことだと考えられます。
現在、百姓隊では宮崎県産業支援財団の「みやざき農商工応援ファンド」の認定を受け、宮崎伝統野菜「糸巻き大根」を使った「糸巻き大根入りポン酢」「糸巻き大根漬物」「糸巻き大根千切大根」などの試作商品開発を進めております。
佐土原ナス |
『地方在来ナスのルーツ』 柔らかいい皮と肉質で、焼きナスとして最高の肉質が評価されています。 『お勧めの食べ方』ヤキナス、グラタン・ピザ(柔らかいので、とても合います)、輪切りにしてレンジでチンしてマヨネーズとチーズ。ごま和え。あんかけなど… |
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日向黒皮かぼちゃ |
宮崎を代表する伝統野菜です。皮が黒く、水っぽいですが、果肉は粘りけがあり上品な甘さが特徴です。 『お勧めの食べ方』煮崩れしにくいので、煮物に向いています。 |
糸巻き大根 | 大根に紫色の糸を巻き付けたような帯状の線が入っていて、普通の大根より甘み、煮崩れしにくい大根です。紫色の色素にはポリフェノールが沢山含まれています。 『お勧めの食べ方』煮物、漬け物、酢の物(紫色がとてもキレイです) |
白なす |
元々薩摩藩の伝統野菜です。灰汁がなく、皮が硬いので焼きナスには向きませんが、煮崩れないので、煮物に向いています。味は佐土原ナスに似ています。 |
鶴首かぼちゃ |
ひょうたんのような形です。果肉はオレンジ色。肉質は粉質で甘みがあり、洋種かぼちゃに劣らぬ甘みのある美味しさです。 種が下部にしかないので、料理しやすく、貯蔵性にも優れています。 |
ニガウリ | ニガウリは宮崎では「ニガゴリ」とも呼ばれています。沖縄のゴーヤよりも苦みが強いのが特徴です。 『お勧めの食べ方』 薄切りにして油で炒め、味噌や砂糖で味付けすると美味しいです。 |
筍いも |
いもの半分以上を地上に出し、タケノコに似ていることからこの名前で呼ばれているようです。宮崎では「京イモ」とも呼ばれます。タンパク質やビタミンB群・カリウム・繊維質が豊富です。 荷崩れ・型くずれが少ないのが特徴です。 『お勧めの食べ方』里芋と同じように、煮ものやみそ汁に合います。 |